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2022.10.20

柑橘技術者協議会全員研修会を開催しました

 9月7日、本会(柑橘果樹課)・静岡県柑橘技術者協議会・(一社)静岡県柑橘振興基金協会は、静岡市清水区で柑橘技術者協議会全員研修会を開催し、県やJAなどの技術者約40人が参加しました。県内の柑橘技術員を一堂に会し、新品種や新技術などについて意識や情報の共有を図ることが目的。同研修会は、コロナ禍の影響で3年ぶりの開催で、当日は雨が降る中でしたが参加者は講師らと活発な意見交換を行いました。
 本会庵原圃場では、ジャパンアグリサービス静岡の望月紀志代表が講師を務め、ドローンを使った防除を実演しました。ドローンは、事前に圃場データをプログラミングしており、参加者は全自動飛行で薬剤が散布される様子を確認しました。
 農研機構カンキツ研究領域の圃場では、シールディング・マルチ(S・マルチ)について研修しました。S・マルチは、同機構が高い実用性と安定した高品質果実を生産できる技術として開発したもので、専用シート(S・シート)を園内に埋設し根域に水分が入らないように防ぎその上にマルチをするものです。同機構の岩﨑光徳研究員がS・マルチの施工方法などを紹介しました。S・マルチの試験を行った早生温州みかんでは、開発1年目の2017年から連年で糖度12度以上となっていることなどの研究成果を報告しました。
 JAしみず管内の圃場では、半樹交互結実の実践園を視察し、同JA東部営農センター興津営農拠点の安竹英晴拠点長が隔年結果是正や作業の省力化について説明しました。  県農林技術研究所果樹研究センターでは、温州みかんの新品種「春しずか」の特性について、同センター曽根悠介研究員が説明し、試験圃場を確認しました。「春しずか」は、収穫時期が「青島温州」に比べて約1か月遅い超晩生で、浮皮の発生が少なく、3月までの長期貯蔵後でも適度な酸味があり食味が良く高い貯蔵性を持つことが特徴です。