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生産者の声

安心・安全でおいしい牛肉がたくさんの家庭にとどきますように。ご夫婦で挑む「葵」ブランドの確立 静岡県島田市阪本 杉村牧場 杉村昭彦さん・雅子さんご夫婦

目次

  • こだわりの飼育方法
  • 飼育で苦労したこと
  • 生産者が語る「食通の静岡牛 葵」の魅力
  • 生産者オススメの食べ方
  • 今後の目標
  • 現場の光景

プロフィール

生産者名前 杉村 昭彦さん・雅子さんご夫婦
農場名 静岡県島田市阪本 杉村牧場
生産者歴 畜産歴33年
「食通の静岡牛 葵」の生産歴 2012年11月、「食通の静岡牛 葵」ブランド立ち上げ時より参加
「食通の静岡牛 葵」の飼育を
はじめたきっかけ
2年ほど前に、経済連から新しいお肉のブランドを立ち上げるという話をいただきました。安心・安全な静岡牛を手ごろな価格で提供したい、という生産のコンセプトに共感し、一緒に静岡牛ブランドの発展を盛り上げていこうと、参加させていただくことを決めました。

こだわりの飼育方法

経済連の「飼育マニュアル」に沿って飼育をしています。
飼料の与え方から飼育方法まで、すべてマニュアル通りに飼育をしています。
指定の飼料を牛の発育月齢によって決められた量で与えるなど、管理は徹底していますね。指定飼料として「静岡ビーフ」という飼料を与えているのですが、これにもこだわりがあるんです。茶粉末や飼料米が飼料に含まれているんです。牛たちも喜んで食べてくれますよ。

JAでは定期的に飼育状況のチェックにもきてくださいます。
血液中のビタミン量の確認などをするので、見た目だけでは分かりにくい個体の異常も検知できます。
交雑種は、特に成長した時に個体差が出やすく、肉の味にもムラが出てしまいますが、このマニュアルのおかげで個体のバラつきが減り、どの牛も均等な仕上がりに近づけることができます。
消費者がいつどこで「食通の静岡牛 葵」を食べても「あーこの味だ」と感じていただけるよう、 同じ仕上がりの牛が飼育できる環境が整えられていると思います。

生産者側としてもよい牛をそだてる工夫を怠らないようにしています。
JAと我々生産者が一体となって「食通の静岡牛 葵」がよりよいブランドになるよ う作り上げているという実感がありますね。

飼育で苦労したこと

生後60日位の子牛から飼育しているので、正直苦労が多いですね。
子牛の時期って最も体調管理が難しいんですよ。ちょっとした環境の変化なんかですぐに弱ってしまう。子牛には特に衛生管理に気を配っていますし、ストレスのかからない環境作りを常に意識しています。うちは牛舎と自宅が隣接しているのですが、子牛の牛舎をダイニング・キッチンから見渡せる位置に設計しています。ですから、牛舎にいない時でも常に目の届く位置にいることで、子牛の変化に気づけるようにしています。

常に仕事から離れられない環境ともいえますが、やはり気を配れば配った分だけきちんと育ってくれますからね。
時間も労力もかかりますが、自分たちで市場に行って、ほかの生産者の方との情報交換したり、市場にいらっしゃる方々から積極的に情報収集をすることも心がけています。畜産の仕事を始めて30年以上経ちますが、外に出てみると、知らないことってまだまだあるんだなと痛感しますよ。自分たちの知識だけで埋もれてしまわないように、いいものは積極的に取り入れようと思っています。

生産者が語る「食通の静岡牛 葵」の魅力

「食通の静岡牛 葵」はホルスタインのメス牛と黒毛和牛のオス牛から生まれた交雑種なので、 両方の肉牛の「いいとこどり」のブランド牛なんです。
自分たちで味わってみても「肉のうまみ」がしっかりしていると実感できました。

「食通の静岡牛 葵」ができたばかりの頃、複数の牛肉を買ってきて近所の皆さんを集めて
お肉の食べ比べをしてもらったことがありました。
皆さんには目隠しをしてもらい、どれが何か分からない状態で試食してもらったのですが満場一致で「食通の静岡牛 葵」を一番おいしいと言ってくれたんです。あの時は本当に誇らしい気持ちになりましたね。がんばってきた甲斐がありました。


どの認定農家さんも「食通の静岡牛 葵」に対するこだわりに共感し、飼育を始められました。ですから、みなさんマニュアルを遵守しながら飼育されていらっしゃいます。だからうちで育てた以外の個体でも同じ味が再現できる。
静岡県内、どこで「食通の静岡牛 葵」を買っていただいても同じ味を提供できると思います。

生産者オススメの食べ方

寒い季節にはスジ肉をやわらかく煮込んだ牛スジがおいしいですよ。
近隣の直売所でも冬にはすぐにスジ肉が売り切れてしまいますからね。

お祝い事の時なんかにはおなかいっぱい「食通の静岡牛 葵」を食べてほしいですね!
手ごろな値段ですから、特別な日には贅沢にたくさん召し上がってください。
肉のうまみをしっかり感じられる焼肉やステーキがオススメです。
静岡の皆様の食卓を笑顔にするお肉であってほしいですね。

今後の目標

「食通の静岡牛 葵」のコンセプトである「安心・安全なおいしい牛肉を手ごろな価格で地元の人に届けたい」がもっと静岡の皆様に伝わるといいですね。
けれども、安心・安全だけでは消費者を納得させることはできません。「食通の静岡牛 葵」はいつ食べてもおいしい、変わらないおいしさがあるという「安定」を感じていただかないことには、消費者は離れていってしまいます。

安定した品質を確保するには、マニュアル遵守の飼育や、牛のストレスのない環境作りなど生産者の努力の継続が欠かせません。
「葵」は徳川家の家紋であり、静岡の皆さんにとっては静岡を象徴させる名称であり、歴史のある言葉です。

「葵」という植物には「常に上を目指す」という意味もあるんだそうです。「食通の静岡牛 葵」は、静岡の地で歴史を積み重ね、成長を続けていくという想 いが込められた名前なんです。ブランド立ち上げ時から携わらせていただいてます ので、この名にふさわしいブランド牛にしていかなくてはという責任を感じていま す。
実は「食通の静岡牛 葵」の飼育を始めたばかりの頃、夫婦で久能山東照宮に「食通の静岡牛 葵」がいいブランド牛に 育ちますようにとお参りに行ってきたんですよ。
願いが叶うよう、より一層いい牛が育てられる環境づくりを怠らず、愛情を込めて「食通の静岡牛 葵」づくりに携わっていきたいと思います。 これからもJAと二人三脚で「食通の静岡牛 葵」ブランドの発展に取り組んでいきます。

現場の光景

  • 牛舎の入り口には飼育方法のマニュアルを設置 常に目につくところに貼って、毎日欠かさずチェックされています。

  • 奥様の雅子さんが手にしているのは、飼料の「静岡ビーフ」牛たちはいつも競うように飼料を食べています。

  • ご夫婦で意見をしながらのエサやりです。
    お互いがよりよい飼育をしたいと思うからこそ時には意見がぶつかることも。

  • 精肉売り場の壁には、ミニのぼりと「食通の静岡牛 葵」のポスターできっちりアピール! 多くの人に「食通の静岡牛 葵」のおいしさを知ってほしいです。

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