◆口にポンと放り込むと、トマトらしい濃厚な風味が “ジューシー” に広がる 「ミニトマト」◆

 小さなりんごのような、かわいいサイズのミニトマト(プチトマトとも言います)。実は、トマトは小さい方がおかあさんで、ミニトマトの方が原種に近く、いわば血の濃い種類といえます。そのせいか、生命力が強く、病気にかかりにくく、味は濃厚で、ビタミントマトとも呼ばれるほど栄養も豊富。小さいけれど優秀なトマトなのです。ちなみに、大正時代、日本に最初に入ってきて、観賞用として親しまれたのも、このミニトマトでした。

 栽培も比較的しやすいといわれるミニトマトですが、でも実は大玉トマトよりもはるかに手がかかるのです。7月に種を蒔き、苗を8月の半ばに定植すると、約60日で収穫ができるようになります。生育のスピードは、大玉トマトの約1.5倍。どんどん伸びる茎を支柱に結び、花をひとつひとつ交配させるという作業に、農家の方は大わらわ。ミニトマトは “割れ” の起きやすい品種。ハウスの湿度の高さが招く割れを防ぐための管理も大切なことです。

 口にポンと放り込むと、トマトらしい濃厚な風味がジューシーに広がるミニトマト。思わず笑顔がほころぶようなおいしいトマトができた喜びを、作業の原動力として行う収穫は、秋から翌年の6月まで続きます。